好きな本
僕の好きな本を紹介します!
昆虫に関係する本はいろいろありますが、僕は中でも、九州大学の丸山宗利先生、
イラストレーターのじゅえき太郎先生が書いた本が特に好きです。
丸山先生は、2024年2月、TBSのテレビ番組「クレイジージャーニー」に出演されました。
アリマスターの島田拓さんと一緒に、アフリカに住む世界最大のサスライアリの
女王を探す旅へ行かれています。
じゅえき太郎先生は、ゆるふわな絵や漫画を描かれるイラストレーターで画家さんです。
先生の絵は、独特なタッチで先生にしか描けません。
先生の擬人化させた昆虫のイラストが僕は大好きですが、それも唯一無二。
インタビューで「僕の最終的な目標は、昆虫界隈を盛り上げることです」とおっしゃっていますが、先生の絵は、「昆虫が好き」がよく伝わる絵です。
YouTubeやXに4コマ漫画を投稿されていますが、とても面白いので、たくさんの人に見てもらいたいです。
ナンバー1
丸山宗利(著)
幻冬舎新書
丸山先生のことは知ってはいたが、初めは、タイトルの「奇跡の図鑑」ってなんだろう?と思い、タイトルに興味を持ったので、読み始めた。
丸山先生に昆虫図鑑の監修の依頼がくるのだが、先生は、「すべての昆虫を生きた姿の写真で掲載する」という無謀とも思える計画を立てる。
そう。考えてみれば、普通の図鑑に載っているのは、標本の写真や絵だ。だって、動くものの静止画を撮るのは大変だ。
でも、初めは、生きた昆虫の撮影がどんなに無謀なことなのかよくわからないまま読んでいた。
生きた昆虫を「白バック」で撮影するということ。
撮影期間は1年ということ。
目標2000種。
撮影はプロではなく全国の昆虫愛好家。
いろんな前代未聞が集約された図鑑。
どんどん先生の知人や昆虫愛好家さんたちが撮影隊に招集されていくのだが、そこがとてもおもしろい。
僕も招集されるぐらいの学生になりたい!と思った。
僕以外にもそう思った昆虫好きの人はたくさんいるだろう。
そして、先生たちは、困難を乗り越え、学習図鑑史上最多となる2800種掲載された奇跡の図鑑を完成させる。
とにかくワクワクするので、昆虫が好きかどうかは関係なく、いろんな人に読んでもらいたい本なのだ。
ナンバー2
丸山宗利(著)
じゅえき太郎(イラスト)
実業之日本社
僕は、父とよく高円寺にある「むし社」という昆虫ショップに行く。
そこで売られていたのが、この本だ。
表紙に「ある日ぼくが拾ったのは昆虫学者の手帳だった」と書かれているのだが、この学者というのが丸山先生で、手帳を拾う麦わら帽子を被った子が太郎くんという男の子だ。
手帳は、月ごとのカレンダーに、その日見た昆虫を毎日記録してあり、その月にやることや仕事のことなどが書いてある。
本当の手帳みたいで、僕もこのカレンダー通りに毎日昆虫を見れるかな?と思ったけど、そうそううまくはいかない。
でも、昆虫記録を見ていると、このぐらいの時に、こういう昆虫が出てくるというのがわかって、おもしろい。
イラストは、じゅえき太郎先生だ。
この本には、僕の好きな擬人化された昆虫は少ししか出てこないが、イラストがかっこいい。
特にハンミョウやトノサマバッタ、オオカマキリ、ヘラクレスがかっこいい。
描かれたイラストには説明文や豆知識もあり、図鑑のようでもある。
1年中必要となる本なので、大事にしたいと思う。
ナンバー3
丸山宗利・長谷川聖大・中峰空(監修)
Gakken
300ページを超える分厚い昆虫図鑑。
この図鑑が、「昆虫学者、奇跡の図鑑を作る」のみなさんが作った図鑑だ。
白バック撮影。
2800種類の昆虫。
標本ではなく生きている昆虫の図鑑。
このノコギリクワガタとカブトムシが戦っている表紙。合成かなと思いませんか?でも、この表紙もリアルな写真なのだ。
担当された方が、何度も戦わせて、そうそう訪れない絶好な構図でカブトムシがノコギリクワガタを投げ飛ばしたその瞬間が切り取られたものだ。こんな瞬間、簡単に撮れるものではない。
この投げ飛ばしている感じ、ものすごくかっこいい。
周りに掲載されている昆虫たちもすごく色鮮やかだ。
標本が好きな方はわかると思うが、バッタやトンボなど、標本にすると色が変わる昆虫はたくさんいる。
図鑑でしか見たことのない昆虫の色が、実際はもっと鮮やかということがあるわけだ。
でも、昆虫はほぼ飛ぶ。
それを白バックで生きたままの色で撮影するなど本当に偉業だと思う。
撮影期間は1年。チャンスはその昆虫が生きている間だけ。
1年中チャンスがあるわけではない中で、2800種類の掲載。
実際に集まった写真は7000種類でそこから2800種類に削ったそうだ。
もう、スゴイしかない。
どの昆虫図鑑を買えばいいか迷った時は、ぜひ、このLIVEの図鑑を買ってもらいたいと思う。